●自己肯定感詐欺の手口
https://ameblo.jp/venture-gabri/entry-12487565002.html
自己肯定感という言葉がネットで持て囃されるようになって10年くらい経ちますか。相変わらず詐欺師に金を吸い取られている残念な人びとが減るどころか増える一方なので、ひとつ大事なことを教えておきます。
自己肯定感を健全に成熟させる最終期限は思春期です。つまりどれだけ遅くとも20代前半。その後のアラサーアラフォーの人たちは手遅れです。その手遅れの人たちに向かって、私の言う通りにすれば自己肯定感が高まる!なる本やセミナーを出して金とってるんだから、卑劣な詐欺師としか言いようがないでしょう。アラサーアラフォーの人びとはそこに時間や金やエネルギーを投じている場合じゃないんですよ、苦しい理由はそこじゃないということです。複雑な世の中への適応がうまくいってない、だから苦しいのであって、アラサーアラフォーが今更自己肯定感をどうたらこうたら言ってもしょうがない訳です。詐欺師は見えないものをわざわざ持ち出し、あたかも大事なものであるかのように、先ず不安を煽ります。そして、その不安を解消したいなら私のメソッドに従えと言う。無駄なのに。心理的な話はどうせ見えないから、視覚的に確認できないから、いい加減なことを言ったりやったりしても詐欺師として逮捕されることはないだろうと、たかを括っているのです。
ああ。
これよく分かるな。「手遅れ」というのが。
自分も御多分に洩れず、幼少期〜思春期の父親による暴力や罵倒があったため、自己肯定感は乏しい。30代はずっと境界性人格障害やらうつ病やらで精神科ジプシーをやっていた。
ほぼ解消したように見えるのは40歳過ぎてから。
その要因は、
- 丁度42歳くらいに預貯金が1000万円超えたこと
- 派遣や無職から脱出し、東証1部上場の正社員になり、収入が女性でいながら大卒正社員同年代男子平均になったこと
- 同等の生活水準や価値観を共有できる人脈をリアルで形成
- 過労やうつ病を通じて生涯続けられそうな趣味を自ら(内発的動機で)発掘
- リアル人間関係のトラブルを努力して克服しつつあること(ネットはトラブルを頻繁に起こすので、はてな以外のSNS等はネット断捨離することにした)
こんな具合だろうか。
恐らく精神科医目線でも、妥当な要因だと思われる。
要するに、「お金と人間関係」で及第点の実績を出せたことは、「手遅れ」の自分にとって、非常に大きな意義があった。
逆に言うと、自分のように毒親などの理由で思春期に自己肯定感を醸成できなかった場合、とにかく正しく(楽ではない)稼げる仕事と良質な人脈にフォーカスするのが妥当だと考えている。
ネットで実現させるのではなく、リアルの現実で40才までにそれをやる。
そして、その手段はSNSのフォロワーを増やしたり、つみたてNISAでなけなしのお金を増やすことではない。
しかし、多くのつまずいている「手遅れ」のアラフォー女性は、自己啓発系の情報商材屋に救いを求め、目の前の課題から逃げ、「その気になった」つもりでいる。
この手の輩は「何かを始めるのに年齢なんて関係ない」と嘯く。実に耳に心地よく響くセリフだ。
確かに、世の中には70才になってからフルマラソンに初挑戦して完走したり、60才から英語を初めて通訳になったりする人がいる。
そういう人たちは、60才過ぎてから「自己肯定感」を醸成したから成し遂げたのではない。手遅れになる前、つまり、アラサーになる時点で醸成されたから、どんな年齢になっても挑戦でき、努力を成果として出せるのだと思う。
身も蓋もないが、「手遅れの人」たちは、「いくつになっても遅い」である。